ユンケル

植物性生薬

動物性生薬

菌類性生薬

ゴオウ(牛黄)

動物性

ゴオウ

ウシの胆嚢もしくは胆管中に生じた結石を採取し、乾燥したもの。およそ1000頭に1頭の割合でしか発見されないため非常に高価であり、金より貴重とされた。通常径1~4cmの球形または塊状、三角錘状、サイコロ状である。表面は黄褐色から赤褐色、空気に長時間ふれると酸化して次第に黒褐色になる。やや生臭い匂いを覚える清気があり、味は微かな苦味の中に甘みがあるものが佳品、さらに噛むとなめらかで粘らず完全に溶けるものが最高品とされる。

学名
BEZOAR BOVIS
日本名
牛黄(ゴオウ)
主な産地
オーストラリア
基原
牛の胆嚢もしくは胆管中に病的に生じた結石
成分
胆汁色素(ビリルビン)、胆汁酸(コール酸、デオキシコール酸)、コレステロール、各種アミノ酸など。

search豆知識

ゴオウを初めて薬として使ったのはインドだと言われています。それが中国に伝わり、朝鮮半島を経由して、日本に上陸したのは奈良時代ごろのこと。以後も珍重され、武士や旅人が印籠の中にしのばせて持ち歩いていたという話も。しかし、明治時代に入ると日本では漢方がすたれ、これに伴ってゴオウも次第に忘れられるようになってしまいました。ゴオウが再び脚光をあびるようになったのは、漢方が見直されはじめたつい最近のこと。今では栄養ドリンク剤の成分に用いられることも多くなりました。

chevron_left一覧に戻る