動物性
シベット
ジャコウネコの腺分泌物。ジャコウネコには雌雄とも陰部に香腺嚢があり、分泌物には特異な香り(匂い)がある。新鮮なシベットは黄白色の蜜状の液体だが、時間とともに褐色の軟膏状に変化する。アルコールなどで溶かして薄めると麝香(ムスク)のような香りを放つため、高級香料としても知られる。生薬としては雄のものを用いる。
- 学名
- CIVET
- 日本名
- シベット、霊猫香(レイビョウコウ)
- 主な産地
- エジプト、アフリカ赤道地方
- 基原
- 雄の麝香猫の麝香腺分泌物
- 成分
- シベトン、シベトール、その他の香気成分
search豆知識
ワシントン条約により入手困難となった麝香。その代わりになり、優るとも劣らない効果と評価されているのがシベットです。実はこの麝香=シベットの活用は、中国では遙か昔の唐時代から行われてきたこと。「効は相似たもの」と記された文献も残っています。香水の成分としても古くから活用されてきたシベットは、あのクレオパトラにも愛されていました。いつも濃厚な香りを身にまとっていたというクレオパトラ。クレオパトラは男たちの心を捉えるために多くの香料を使いこなしたといわれますが、その香料のひとつにシベットがあったのです。