ユンケル

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菌類性生薬

ブクリョウ(茯苓)

菌類性

ブクリョウ

サルノコシカケ科のマツホドの菌核をそのまま乾燥したもの。菌核は不定の塊状で(大きいものでは径30cm)、外面暗褐色〜暗赤褐色でこぶ状のしわがある一方、内部はほぼ白色でやや赤みを帯び特殊な臭気がある。秋〜翌春にかけて土中の菌核を掘り出す。生薬は質が重く帯赤白色で粘り気と潤いのあるものが良品である。

学名
PORIA
日本名
茯苓(ブクリョウ)
主な産地
中国、韓国、北朝鮮、日本
基原
マツホド(サルノコシカケ科)の菌核
成分
エブリコ酸などのトリテルペノイド類、多糖類のパキマン、アミノ酸類、エルゴステロールなど

search豆知識

茯苓という言葉は、植物の松に住まう精霊(神霊)に伏して(祈ること)できたものという意味で、古くは「伏霊」と書いていました。中国漢方の古典『本草網目』には、「松の神霊の気が結節したもの。大きさ斗ほどの堅きこと石のごときものがあり、それがはなはだ(効き目が)優れている」と記されており、その薬効のすさまじさが謳われています。日本では松の根もとにできる大きなかたまりであることから松塊(マツホド)と呼ばれ、江戸時代に入ってから漢方として使われるようになりました。薩摩産が最上級とされ、常陸や大和、出雲、筑前などが産地として知られていたようです。

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