ユンケル

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ニンジン(人参)

植物性

ニンジン

ウコギ科のオタネニンジンの細根を除いた根、またはこれを軽く湯通しして乾燥したもの。オタネニンジンは多年生草本で根茎は短く、主根は肥大して分岐する。地上部は高さ約60cmの茎を持ち、年ごとに葉を1枚つける。4〜6年栽培した根を秋に採取して用いる。生薬は類白色で太く、潤いがあり、重質で、味甘く後わずかに苦いものが良品である。

学名
GINSENG RADIX
日本名
人参(ニンジン)
主な産地
日本の長野・福島・島根の各県、韓国、北朝鮮、中国
基原
オタネニンジン(ウコギ科多年性草本)の根
成分
ギンセノシド(サポニン)、精油、ヌクレオシド、ペプチドグルカン、ミネラル、ビタミンB1・B2 、コリン、糖質、非タンパク性アミノ酸など。

search豆知識

活用の歴史が古く、薬効も高い「人参」には多くの逸話が残されています。薬書に留まらず中国四大奇書のひとつである『西遊記』にも登場。内容は「人参は三千年に一度花が咲き、三千年に一度実を結び、三千年経って熟成する。その姿は生まれたばかりの赤子に似ており、四肢五官みな備わる…」とあり、長い年月をかけて熟成された生命として書かれています。その理由は人参に秘められた力への敬意から。日本では756年に東大寺に献納されたものが、今も正倉院御所に残っています。日本でのオタネニンジンの名は、将軍から授かった「お種」というところから、江戸時代、5代将軍徳川綱吉が名だたる学者を総動員して人参の国産化を図ったと言われています。

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