ユンケル

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オウセイ(黄精)

植物性

オウセイ

ユリ科のアマドコロ属のナルコユリの根茎を乾燥させたもの。ナルコユリは高さ50〜100cmの多年草で、初夏に鈴が連なるような小さな花をたくさんつける。花の様子が鳴子に似ていることから、ナルコユリと呼ばれている。薬用部分は根茎。弱いにおいがあり、味はわずかに甘い。

学名
POLYGONATI RHIZOMA
日本名
黄精(オウセイ)
主な産地
中国、韓国、日本
基原
ユリ科のアマドコロ属の多年草の根茎
成分
粘液質(ファカタン)、ベンゾキノン(ポリゴナキノン)、ステロイドサポニンなど

search豆知識

黄精の名前には、疲労が蓄積した時に、物が黄色(かすんだよう)に見えるのを回復させる薬であるとの意味が込められています。その黄精が強壮薬として日本で広く知られるようになったのは江戸時代の頃。砂糖漬けにした黄精を売り歩く様子が、当時の川柳に詠まれています。現在でも、砂糖·飴・餅粉と混ぜた「黄精飴」が、東北地方で販売されています。また黄精を焼酎につけた「黄精酒」は薬用酒として知られ、江戸時代の俳人・小林一茶も愛飲していたと『七番日記』(一茶が残した日記)に記されています。なお、一茶は52歳から65歳までの間に3人の妻をめとり、5人の子をなしているため、一茶の熟年パワーの源が、この黄精酒だったようです。

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