植物性
クコシ
ナス科クコ属のクコの成熟果実を乾燥させたもの。クコは高さ1〜2mの落葉低木で、8〜11月頃に淡紫色または白色の小さな花をつける。秋に赤熟した果実を採集して日干しにして用いる。果実は2cmほどの長楕円形で、成熟した果皮は赤く光沢がある。また、葉(枸杞葉<クコヨウ>)、根皮(地骨皮<ジコッピ>)も薬用として使われる。
- 学名
- LYCII FRUCTUS
- 日本名
- 枸杞子(クコシ)
- 主な産地
- 中国、韓国、日本
- 基原
- ナス科の落葉低木の実
- 成分
- ベタイン、ゼアキサンチン、フィサリエン、各種ビタミンなど。
search豆知識
「枸杞垣の似たるに迷う都人」とは、かの蕪村が詠んだ句。この他にも、クコは多くの俳句に詠まれています。春の若葉が美しく、夏には可愛らしい花をつけ、秋には紅のような実を結ぶクコ。移ろう季節の表情が、俳人達の心をとらえたのでしょう。「枸杞の実(クコシ)」も季語のひとつ。また、「枸杞酒」として家庭で愛飲されてきた歴史も。作り方はクコの実、葉や根を焼酎に入れるだけ。枸杞酒には、滋養強壮に効果があるとされています。